- 12巻までの感想を何も残していないので、正確には全体の感想になる。
第1話からガンガンオンラインで購読して、その内容からアニメ化するよりも前の段階で脱落した漫画。
何話で止めたかは明確に覚えていないが、きーちゃんの存在をやたら覚えていたので、絶対カードゲーム回だと思う。しかしながら、最近12巻までコミックス買い揃え+ガンオン購読再開で復帰して、この13巻でほぼ追いついた。
理由は評判が急変・急上昇していたから。今やわたモテを調べたら即分かる話だが、2年生編の後半から徐々に路線変更がかかり、今ではすっかり百合ハーレム主体の青春コメディに変貌している。まあ、あまりにも好ましいから思い切って見に戻った。
積み重ねが活きている漫画
追いかけてみて凄かったのは、初期の展開も決して無駄ではなく、寧ろ今の流れをより力強くしているということ。今やっていることはもはやまんがタイムきららだけど、始めから百合漫画だったらとても構築しがたい、濃密な基盤を持っている。
初期はモテたいがためにバカな付け焼き刃で自傷し続けていた智子だが、2年の修学旅行をきっかけに友達付き合いを意識するようになり、反比例する形で奇行が減り始める。
これは学内の知り合いが増えたから、おかしなマネをしづらくなったという感じなのだが、次第にモテそのものをあまり考えなくなっていく。実は智子自身が気づいていなかったものの、彼女はモテて勝ち組になりたかったわけではなく、ただ楽しい高校生活を送りたかったのだという事実が見えてくる。心理描写が飛び抜けて多いキャラだけに、こういう変遷がよく分かるようになっており、非常に感慨深い。
そして奇行は減っても、本質的に持っている謎のアグレッシブさは失われていないので、他の女子では踏み込めない領域に、彼女は踏み込んで付き合うことができる。故にモテる、という説得力がある。
あと作風が変わってもギャグ漫画としての切れ味は落ちておらず、今でも顕著に見ることができる。とにかく全方位でスキがない。文句なしに絶好調であり、おすすめできる漫画と言える。
何巻から読めば
ただ、この作品の問題として、初期がマジでキツいから人には何巻から勧めたらいいのか本気で困るというのがある。
個人的には気合で1巻から追うのがやはり一番いいかなと。ガンオンで最新話だけ何話か追って、気に入るようなら覚悟を決めて追いかける価値は十分にあるはず…。
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! | ガンガンONLINE | SQUARE ENIX
とりあえず筆者は今回で作品の把握が追いついたから、次回からはガンオン最新話にも触れるかもしれない。
投票企画
それと、BOOK☆WALKERでカップリング投票企画が行われている。1位になったキャラの短編が描き下ろされるという。
まあ、結構前からゆりちゃんで制圧状態であり、ほぼそのまま終わると思うけど。だって智子との距離が圧倒的に近いし、投票期間の最新話もデート回だし。
別に人気投票ではないし、掲載誌であるガンオンで描き下ろされるってことは、つまり本編に組み込まれるエピソード(単行本のおまけや特典だとそうはいかない)だから、4人以外のヒロイン開拓に期待するのもありだと思うけどなー。外見しかいいとこがないキバ子が現状5位にいるのは、そういう意思の票も強いと思う。
わたモテ13巻「遠足編」発売記念 もこっちとくっつくのは誰だ!?選手権 結果発表| 電子書籍ストア-BOOK☆WALKER
2018-07-23追記:作者コメント
作者がTwitterでこの企画に対して言及していた。
こちらはBOOKWALKER様がコミックを沢山売ってくれるために企画したもので色々賛否はあると思いますが、ただの人気投票くらいのイメージでやって下さればいいと思います。
個人的にはあまり出番がないキャラのほうが描きやすそうとは思いますけど。— 谷川ニコ (@harimoguni) 2018年7月22日
アレッ人気投票だった。ただまあ、作者が言いたいのは、あくまでいちショップの販促企画であり、そんなに強い効力をもつものではないということか。
話が描き下ろされるわけだから将来的な影響がゼロなわけはないのだが、明らかに候補キャラを絞っているし、そもそも重要な投票だったらガンオンでやってるわけなので、実際のところ本気度はそれくらいなのだろう。