アニメ感想:聖剣使いの禁呪詠唱<ワールドブレイク> 第12話(最終話)「二つの生を越え」

 やっぱり竜の正体と出処は謎なままだったものの、本作らしいノリで勝利して終了。

 …いやあ、申し開きの余地がないくらいバカなアニメだった。でもそのバカさを力強くテンポよく突き通すことで、一周回って非常に強力な強みにすることに成功していた。これは制作陣全体に笑いのセンスがないと難しい領域だと思うから、初めから終わりまでこの独特の空気を保ったのは大したものだと思う。それと、主人公とヒロイン以外のキャラも終始大事に動かしていた事も個人的には高評価。やっぱりサブ勢も含めてキャラが立って、全員に活き活きと動かれると楽しい。

 ギャグ性に関しては、恐らくアニメ化にあたって相当好き放題した結果だと思われるので、原作からのファンが手放しで喜べたのかは気がかりなところ (ちなみに、原作者自身は大絶賛しているらしい。)だが、他作品と似たり寄ったりな印象を持たれたまま凡庸に終わるラノベアニメが多い中、大健闘した作品なのは間違いないと思う。OP映像が始まると反射的に笑みがこぼれるようになるくらい面白かった。