漫画感想:ブラッドラッド 第10巻(通常版)

ブラッドラッド (10) (カドカワコミックス・エース)ブラッドラッド (10) (カドカワコミックス・エース)

 アニメは別に興味ないので通常版を待って購入。
 そういや限定版はDVDじゃなくてBDのみっぽかったけど、もうそれでも問題ない時代になってきてるのかね。

 結局アキムはラスボスっぽい感じだが、倒すのは思ったより先になりそう。最近の巻は下界側の展開がめっきり減っていたので結構楽しみ。

特記事項

勢力関係の整理
 8巻辺りまでは色々な勢力が入り乱れて動いていたが、魔界ポリス組は完全に仲間、ヴァンパイアハンターも標的がスタズからアキムに変わり事実上の援軍に。スタズ一行対アキム軍団というシンプルな構図になった。
 やっぱりこうなると終盤感があるんだが、実際のところはどうなんだろうな。

漫画からのヒント
 人間界の漫画には時折魔界に実在するものが登場することがあるらしい。魔界と人間界の関係性がこんな形に応用されるとはな。仮説的な内容ではあるが、要約すると以下。
 1.大昔に人間界に殴りこんだ魔族の話がフィクションとして扱われている。
 2.魔族と人類は交互に転生しているため、魔族時代(前世)の記憶が漫画のアイデアとして蘇っている。
 3.どちらも伝達としては不確かなものなので、魔界におけるマジ話だったとしても、実際のそれとはある程度ズレている可能性がある。

 しかし本当に戦略には活きるのだろうか?結局のところ言及された案は巨大ロボ、元気玉、修行、魔楽器「デッド・リゾート」くらい。これが全てハズレだったら無意味展開になってしまうわけだがどうなのか。少し検証しよう。

 まず巨大ロボ。実在したとしても更に特殊な能力が無いとアキムに勝てる要素にならない。相手は城を即座に吹っ飛ばせるんだから、デカいだけじゃ駄目。
 元気玉はまあ、いろいろな意味で論外。

 修行は確かに有効ではあるが、スタズもウルフも(スタズは母親関連でまだなんかありそうだが)特別明らかな伸び代はここまでで発揮してしまっているし、一方アキムは兵力戦闘力をメキメキと増強している。それを追い抜くのは至難の業というか、普通は逆に差が開く。

 最後に魔楽器デッド・リゾート。ベースらしい。前3つの微妙さを考えると、やっぱりこれなのか?音によって魔力を分解と、肝心の勝算が一番具体的だ。問題はゴイルが至極もっともな反論をしている(これ程凄い効果で知名度ゼロなのはおかしい。楽器という公に見せる前提の人工物なことを考えたら尚更)こと。
 だが、これはどうとでもなる。何故ならベース自体は無くても問題なく、「魔力を分解する振動現象」さえ実在すればいいからだ。自然な発生は極めて稀で、たまたまそういう現象を確認した記憶が漫画化の際に楽器というアイデアに変異したとすれば辻褄は合う。
 このレベルの話ならかなり現実的ではないか?ブラッズがいるなら人為的に再現する余地もあるだろう。この調べ物展開に対して私の予想するオチはこれにしておく。マジでベースや巨大ロボがあったらどうしよう。