アニメ感想:SHIROBAKO 第24話(最終話)「遠すぎた納品」


 納品も上手くいき、大団円。前半はオリジナルアニメ、後半は原作付きアニメの製作を描いて終了した。アニメもいよいよ業界のメタ話を扱う時代か、と何か色々考えさせる走り出しだったが、結果的な出来は良かった。ただの業界あるある話を列挙するだけの造りにはならず、ちゃんと一つの作品としてまとめることに成功した内容だったと感じた。

 それと、特定業界を扱った作品がヒットを見せると、そこに人生を割り振るレベルで憧れる人が必ず出てくるものだが、折角だからそのことに関しても個人的に触れておく。
 まず、業界ネタをやる作品は絶対的に毒抜きを通している。直接的な口外が憚られる話は作品化の過程で弾かれるか、洒落で済む表現に緩和される。当たり前。そして本作はこの観点だと「毒を抜いてもこれだけトラブルまみれだった」とも言える。23話から初期のバカ演出が急速にぶり返したのは、本作があくまでフィクションに過ぎないことを再認識させに掛かったようにすら思える(これは考え過ぎだろうけど)。
 まあ簡潔にまとめれば、これだけ鵜呑みにして終わりではなく、他所からもちゃんと業界情報を仕入れたほうが良いということ。憧れるのはそこからでも遅くない。