漫画感想:賭博覇王伝 零 ギャン鬼編 第7巻

賭博覇王伝 零 ギャン鬼編(7) (KCデラックス)賭博覇王伝 零 ギャン鬼編(7) (KCデラックス)

 帯によると3月4月5月と3ヶ月連続刊行するらしい。言われてみれば前の巻は11月発売で、週刊連載にしては随分な間が開いている。
 しかし帯に書いてある内容は連続刊行するという決定事項だけで、そういう流れにした意図は不明だ。大々的なメディアミックスが決まった作品はそれの決行時期に固め打ちとかしてくることが多いけど、本作でそういう話はまだ聞かないしなあ。ひょっとすると、次の話か諭吉編のラストに自信があるとかか?そうだったらいたく嬉しいが。

 ここまで未読時点の話。以下が感想。


 うーん、次巻で終わるのか微妙な状態だな。正直に言えば無理そう。暗号巡りの旅の終着点に到達したのはほぼ間違いないけど、場所が場所だから謎も登場人物も充実するようで、どうとでも続きそうな感じがある。1コマに一部分だけお披露目された地図を見るだけでも「仮面の部屋」「香道の部屋」「鉄道ジオラマの部屋」なんてバラエティに富んだ部屋の登場が示唆されている。また、後手が嵩んでいよいよ空気化が始まったタツキに何かしら活躍させるくらいのことはあるだろうし、相当に尺を取りそう。
 幸い後はもう移動宿泊なしの謎解き一本で突っ切るようなので、1部の迷宮トライアングルみたいな面白さがあることを願うか。

 しかし「桜散る前に」が単に「死にそうだから助けて」って意味合いを最低限持ってると零が考えてなかったのは意外だな。万札で流布という形式のみで監禁説を完全に固めたのか。いよいよ身内じゃないと進行不能になる謎も出てきて、大っぴらなやり方で暗号文が流れたのは明らかに異常と一応裏付けられてはいるけど。まあ今さら細かい無理矢理感とかはどうでもいいや。

 最後の暗号文は現状意味不明だから、今のところ予想できそうな箇所は監禁犯くらいか。当初よりは犯人の前提がかなり絞られてきて、貴光か佐和子か岡島専務が最有力になっているようだ。一番不振な挙動があるのは電波全開の佐和子だが、回想で見える人物像からするとマジに浮かれてるだけな感じなんだよなあ。とはいえ印象だけで語るとブッちぎりで描写が少ない岡島専務しか怪しめないんだけど。
 あとさり気なく再登場してるけど、キングダム編本戦にちょこちょこ出てた板倉の部下生きてたんだね。彼が出るくらいならユウキとかもやっぱり期待していいのかな。