久しぶりに深夜アニメ見てたらこれにハマったからノベル買った。
アニメと比べて
内容は多分アニメでやる話と同じ範囲だと思う。ただ、この記事の段階だとアニメは2話しかやってないが、今の所展開は過去の回想以外全く一致してない。
考えられる要因として、本書は5年も前に刊行された代物で、またメディアミックス作品の一つであり原作ではない。
月日の流れでキャラや設定が増えたり、需要の大小が明らかになったりして、それらを取り込んで再構築されたものがアニメだと思われる。
仮に矛盾するところが出てきたとして、どちらかと言えば最新かつソシャゲに続くアニメを信じればいいのだろう。
ただまあ、根源的な話故に本筋はそう変えられないはずなので、あんまりそういうことはないと思うけど。
今の時期に読むとアニメのネタバレには十分なる。下の感想もそういうのNGなら読んではいけない。
キャラ雑感
用語に対する感想は収拾付かない気がしてきたのでやめた。
一柳梨璃
主人公。
百合ヶ丘以外に進学するつもりはなく、落ちたら浪人する予定だったという。
一応、リリィという進路があり、百合ヶ丘がその最先端の一角という前提があるこの世界においても、中卒浪人は無謀な話。覚悟が決まりすぎている。
本書では彼女と夢結を除いて、これといってカップリング色はないけど、それでも梨璃は複数人から好かれる描写がある。良い引力だ。
初期状態はアニメ版(CHARMの初回起動終わってない)ほどド素人ではないが、やはり未経験組としてあまり強くはないようだ。
白井夢結
メインヒロイン。ストーリーは彼女に始まり彼女で終わり、梨璃を含めた全キャラの中で最も深く掘り下げられる。
また文章媒体の強みとしてキャラの心理描写がかなり多いが、彼女に関してはそこが格段に面白い。レアスキルが誤作動して悶えるシーンや、発狂しているシーンに何考えてるのか詳細に書かれている様は必見。2回くらい出てきた「夢結の中の冷静な部分」は、別にギャグのつもりではなさそうだったがツボだった。そんな事もあっていい意味でメンタルの弱さが光っている。アニメだとどんな感じになってどう言われるんだろうな。
本書だと最終的に完全に制御されたトランスを披露しているが、公式のストップモーション動画だと「単身で限界まで暴れさせて、フォローしながら回収」という、別路線の制御手段を取っている。
彼女が過去と向き合う話の締めくくりとして完全版を出したが、現実的には確実性がやや高いこっちがスタンダードなのかもな。
楓・J・ヌーベル
親友お嬢様。
梨璃に対するアプローチは小説版が最も酷いと聞いていたが確かに酷い。初対面でいきなり尻を触る。
ちなみに一目惚れしないパターンはアニメ版が唯一らしく、アレは逆に極めて特殊だったようだ。…と言っても十分ちょろいと思ったけどな。何かシーンを見逃したかと思って戦闘シーンまで巻き戻したぞ。
アニメでは夢結から梨璃へ乗り換えた経緯があるため貞操観念を強調する言動があるが、こっちは梨璃以外の娘、汐里にも手を出そうとする描写がある。やっぱ駄目では?
しかし手癖以外は戦闘力も精神面も優秀なので誰にも止められない。というか主立って焦点当たるキャラがメンタルガタガタ過ぎるので、結果的には頼もしさばかり残る。ぐいぐい来るお嬢様は強いんだよ。
二川二水
オタクのお友達。
…本書だけだと全然掘り下げがないため、そんな印象になってしまうのだが、楓同様常在し、また楓とは別方向で博識なのでいないと困る人物の一人。
単純な戦闘能力は梨璃とどっこいどっこい。
ミリアム・ヒルデガルド・v・グロピウス
ふぉん
聞いたとおり大体楓の話しかしてなかった。とはいえ、そもそもとして楓から派生した人物になってるから無理もないように思った。一方のアニメは全然違うように見えるが一体何があったんだ?独り立ち?
アニメではCHARMの説明を行ったが、本書ではリリィの特殊能力「レアスキル」の説明に起用される。チュートリアルキャラなのだろうか。
郭神琳
アニメ2話まで台詞なかった気がする台湾の子。メインキャラだが、レギオン加入理由も言動もひたすら真っすぐだし、それであっさり入る分掘り下げが全然ない。
つまり、いい子すぎてあまり印象に残らない。手のかからない子はこういう走り出しの話では後回しになるので不利だ。他媒体に期待するか。
王雨嘉
同じくアニメでまだほぼ台詞ない子だが、こっちはメイン回があるのでよく目立つ。
(超人の姉二人に比べて)凡人で、更に引っ込み思案というコンプレックスの塊だが、勇気を出して一歩足を踏み出したら彼女も普通に超人だったという。
名前は中国っぽいけど故郷はアイスランド。この辺の詳しい素性は語られていない。ヒュージ被害絡みな気が。
吉村・Thi・梅
メインだけど手がかからなくて目立たない娘その3。終盤は活躍あるし、何より初期夢結と対等に口利ける人物なので重要度はかなり高いが、やっぱりもうちょっと焦点当てられないと寂しいな。
あと、3章ラストのレギオン人数に対する言及って1人多くなってる?鶴紗と梅がいないが8人目まで決まった事になっている。
これのおかげで、梅がどっかでしれっと入ったのを見落としたのかと思った。実際話の裏でしれっと入ってたらしいから、合ってるっちゃ合ってたけど。
安藤鶴紗
改造人間ちゃん。理不尽な経緯で強化改造を繰り返された過去があり、更にヒュージ討伐の強制参加で現在も酷使されている。直接的な悲惨さでは夢結以上にぶっちぎり。
そこに手を差し伸べるのが梨璃なので、彼女も梨璃への思い入れがかなり深い人物になる。
打ち解けてみれば面倒見の良いタイプで、また改造とキャリアによる突出した強さも備えるため、同じ1年だがこれはこれで姉のような存在。良いですね。
伊藤閑
梨璃のルームメイト。「うちの梨璃」と言い放って楓とほんのり所有権を争う。要所要所で少し顔を出すサブキャラの立ち位置。
特定のレギオンには常駐しない、フリーランスのリリィを志す。
レギオンは9人未満になるとノインベルト戦術が使えなくなるし、そもそも9人でも十分とはいい難い話なので欠員のダメージがでかい。
そういうわけで、戦闘スタイルに柔軟性を持たせたフリーランスの需要は高いらしい。ただし梨璃によると花形とはやはり言えないとか。
多分、一柳隊もこの先の話でこういう子たちをスポット的に入れ替えたりするんだろうな。
六角汐里
クラスメイト。スポットは当たらないが、それでも楓の初対面セクハラをかわしたり、「CHARMの同時起動は1人1つまで」という原則を明かしつつ「自分は能力で2つ動かせる」など超人臭が隠しきれない人物。
元々他のレギオンに呼ばれているため加入はしないが、梨璃の勧誘を手伝うなど親身でいい子。
しかし二水が2を強調するせいで彼女の6が気になる。3~5を冠する生徒もどこかにいるんだろうか。
谷口聖
…えっ誰?読み終わった後、巻頭カラーイラスト見返したらいた2年生。買ったのKindle版だから検索かけたけど本文中に名前は無い。アニメやプロジェクトの公式キャラ紹介にもいない。
ただ、名無し登場人物の中から候補を絞ったら一人しか思いつかない。レギオン勧誘のポスター破いて夢結の過去を非難していた2年生だろう。
おまけの4コマでポスター破いてる人とは髪の長さが違うが、本書の4コマは証拠能力を持たないと思うのでセーフだ。
答えはアニメでわかるか…?見た目が違ったら当然として、彼女のくだり自体がカットされた場合も別人だろう。その場合何だったんだこの集合絵にいる人ってなるけど…。
同一人物だとして、とりあえず強さは2年生相応。楓みたいなエリート組ほどでは無いという感じ。
総評
文に変な癖もなく、アニメから期待したものが読めたので良かった。空気キャラがいるとは言ったが、おかげで本筋は散らかさずにまとまっているし、なるべく扱う努力は見受けられたので言うほど気にしてはいない。
歴史が深いのでこの後何追えばいいのかよくわからないが、とりあえずアニメをこのまま楽しみにしていこう。