フリーゲーム感想:ALICE HOLE Ver2.01

 追加要素をクリアした。現在の配信バージョンは2.04だが、筆者が記事書くのが遅いせい。
 シナリオの感想を書こうと思ったら全くまとまらなかったので、モードの感想に軽く触れるだけにしておく…。

 所要プレイ時間は追加シナリオが11時間、おまけダンジョンが8時間。
 おまけダンジョンは本編アリスのセーブからそのまま行けるので、どういうデータを使うかで結構変わりそう。

追加シナリオ「666人目のアリス」

 バージョン2追加要素のメインコンテンツ。
 本編アリスをプレイしていると、すべての始まりから本編アリスに至るまでの過程で、何かもう一段階転機があったことが色々な箇所で仄めかされていたわけだが、その部分がこのシナリオで明かされる。

  • スパスたん
  •  本編とは素性も能力も全く違う心象が仲間になるため、戦略がガラッと変わるのも魅力。
     「ムルムル」で見覚えがあったり、何か心当たりのある心象もちらほらいるので、恐らく世界観的にも重要な面々だろう。
  • アリシア
  •  同じく追加キャラの「アリシア」は、直球でムルムルから来たキャラ。能力の再現ぶりも万全で、高い攻撃力と敏捷値、耐性に依存しない無属性攻撃、全体強化で安定した活躍を見せてくれる。
     RPG作品が今後も続いた場合、そのうちベルとかもどこかで出てくるんだろうか。

 尚、追加の仲間は最終的に全て本編アリス側でも使うことができる。

難易度

 表面的には通常アリスより若干高い。敵の編成数が増えているし、ラスダンは戦闘面のエグさがアップ。周回特典も使用不可。
 しかし通常アリスを相応にプレイ済みという前提を考えると、以下の作用でトータルでは結構楽だった。

  • 克服がないので気兼ねなく育成や敵シンボル掃除が可能。
  • ラスダンまでは通常アリスと共通の道程なので、プレイ記憶が残っていれば有利に進める。
    バージョン1と比べると、アップデートでショートカットが追加されて楽になった箇所もある。
  • 宝箱回収率など、多くの実績は通常と共通なので、666で取り直す必要は無い。
    666限定+取り逃し要素の実績もあるが、意識していれば取りこぼす可能性はほぼ無いようになっている。
  • へび
  •  克服が無いのとショートカットの追加がかなり大きい。かつて滅茶苦茶猛威を奮ったこんな局面でも、戦力さえ整えば結構エンジョイしながら突破できる。
     Ver1を完走したもののちょっとキツかった、という人にも是非今一度挑戦してみてほしい。

おまけダンジョン

  • おまけダンジョン
  •  「ルサルカ潜」をやった人には懐かしい、地形ランダム+特殊宝箱ダンジョン。666アリスクリア後に本編アリスでプレイできる。
     本編ストーリーの流れとは直結しなさそうな印象だが、キャラや世界観を大きく掘り下げるイベントが見られる。

 道中は淡白だが、克服を気にせず敵を倒せることと、戦闘回避が楽なところが突出しているため気にならない。克服+シンボルエンカウント特有の窮屈さが吹っ飛ぶ感じで、本編マップとの対比として上手く機能していると思った。
 ぶっ壊れクラスの装備を複数取ったりできるし、この開放感に付いてはある程度意識されているのかも知れない。

 あとここで明かされる設定は凄く良かった。個人的にあった「半端に感情を克服したアリスってどんな状態なの?」という疑問が晴らされた。
 全克服と無克服のアリスは、専用エンドがあるから顛末がそれなりに分かるものの、他のアリスは一括りでノーマルエンドになるため不明だった。それが今回でちゃんと触れられたのが結構嬉しい。やり込んでシナリオやゲームシステムに向き合った人ほど見る価値のある光景。