小説感想:かんぱに☆ガールズ 社長!!出撃のお時間です!

購入特典:シルヴィナ加入コード

シルヴィナ ステータス

 イラストレーターは小説同様ファルまろ氏、ボイスも通常通り収録されているが、目録の記載がないため担当声優は不明。
 シリアルコードは1回だけ有効の使い捨てだが、全方向が糊付けされた閉じ込み付録に記載されているため、購入前のシリアルが不正に使われることはまずない。ちなみにシリアルを入れると演出なしに即入社する。

 性能は見ての通り何の変哲もない☆3マジシャンだが、覚醒方法が小説の複数買いしかないのが大きな特徴になるか…。逆に言えば約3700円(5冊分)で☆3フル覚醒が確実に出来るので、魅力的と考える人もいる様子。実際通常の確率的に考えればかなりお得というのも分かるけど、まだ少し遠い世界。

 彼女の杖は、小説内だと結構独特な武器として描かれている*1のだが、今のところその杖の入手方法はない。一番ありそうなのは、続刊があった場合レシピのコードを付録にするというパターンだろうか。
 でもそれだと今回のように複数購入される可能性がなくなるし、それどころか1巻購入者しか購入してくれないからひたすら先細るか。それに個人的にも、出来ればまた別のキャラを特典にして欲しいところだけど。

 尚、汎用的に使えるシリアルコードについては、攻略記事を参照のこと。
 ゲーム攻略:かんぱに☆ガールズ 攻略メモ

登場キャラ

 主立った登場キャラを軽くリストアップ。

メインキャラ

社長、ルカ、モニク、アザミノ、シルヴィナ、クレア、ダグマル、テレージア
 クレア、テレージアは、モニク達と同じく純粋な社長陣営と確定している人物。ダグマルもそんな感じだっただろうか?
 しかし作者あとがきによると、人選自体は☆が少なめのキャラかどうかが最大の争点だったらしい。実績のない会社にいきなり☆4達が来るのは変だから。次点が編成バランス。原作との整合性を考えての結果だと思っていたから意外。ちなみにダグマルは某所だとモニク並みの人気キャラだけど、人選にどれくらい作用したのかは謎だ…。

 独自に選んだキャラに関してはまあ別に文句はないけど、本来固定加入しているはずのロヴィーサをごっそり省いた点だけは個人的に大きなマイナス。

サブキャラ(社員)

サンシャインナイツ(ソフィ、セイディ、アレナ)
 残念ながら彼女らのみ。社長らの同業者の存在について触れるくだりがあり、その代表的な位置づけでの登場。今回入社まではしないものの、終盤は本筋に合流する。挿絵もある。更に、続編があるなら正式入社して準レギュラー以上になるかもしれない。
 登用理由は扱われ方から察するに、完全に自由な立ち位置の小規模組織で、それでいて個性があるから動かしやすかったためだと思われる。

サブキャラ(その他)

ガストン、ブックマン、グレッグ、エリオット、エルビス、マーカス
 最初のガストンを見た時は「小説のオリジナルモブ」と勝手に勘違いしてたけど、ブックマンの名前でこいつらもれっきとした原作キャラだと気づいた。クエスト依頼者。果たしてどれくらい名前に見覚えがあるかな?
 原作ではクエストの建前に過ぎないとも言える扱いの人物だが、小説では実際に依頼をしてくるくだりが描かれる他、逆に本職としての彼らの世話になることも。これがかなり新鮮。
 ただ、彼らをまともに喋らす暇があるならもっと登場社員増やしてくれ、って思う人もいるかも。話の展開や世界観の見せ方としてはかなりの加点ポイントだけど、キャラゲー小説的には減点ポイントになりうるか。個人的には前者を高く評価したいが。

特記事項

全体の構造
 前半は原作1章になぞらえた会社設営の話、後半はシルヴィナが中心になったオリジナルの話、という構成だった。
 原作での加入が確定しているキャラで登場する人物はモニクとアザミノのみ。本来ロヴィーサが加入するタイミングはアザミノ加入の展開に差し替え、教国ユグドラシルへの渡航など、2章以降の展開はほぼ扱わない。

社長
 便宜上「有村将人」という名前付きだが、人物からは通常通り「社長」と呼ばれる。作中ではモニク、シルヴィナ、アザミノにモテている。
 原作は転移する前から社長だった気がするが、こっちは営業歴2年の24歳。複数の職場を経験している様子だった原作社長とは別人状態。
 また、原作の顔グラと比べても大分印象が若い。ただ丸っきり別人の容姿というわけではなく、実はポリゴンモデルの造形を基準にすると、小説版の方が忠実なデザインだったりする。性格については何ら変わりない。

社長スキル
 そのまま「社長スキル」として出てくる。世界観から浮いた印象を受ける語感だが、「社長のスキルだから社長スキル」とルカがいい加減に命名した、という経緯があるので、一応不自然ではない。
 他の魔法と比べて明らかに異質な性質を見せる能力だが、「転移者が身につける不思議な力」とだけ言及されており、やはり詳細は分かっていないらしい。原作だとアンやフジヤマが揃って純粋な魔法技能を見せているあたり、社長のそれもやはり魔法の延長上にあるものなのだとは思う。

言語の壁
 モニクに名刺を渡すシーンから、「意識しないと全く気づかないくらい現地の言語が自然に扱えている」ことと、「純粋な日本語は通じない」ことを示唆する描写がなされている。何語が飛び交っているのかは不明だが、原作は各社員ごとにサインがあるから、そんな現実と逸脱した言語ではないと思わないけど。少なくとも普通のアルファベットを使う言語のはず。
 …もしかして、広報部の「○○大募集」があんまり効果ないのって、ガチの日本語で書かれていて誰も読めてないとかなんじゃ…。いやまさか。まさか…。
 しかしこの設定、刀の名称にはどう作用しているんだろう。あれってモロに日本刀なセンスの名前だよな。一体どんな字面に?この辺は素直に謎だ。

社長の格好
 小説版は普通のスーツ姿で転移してきたらしく、そこからあの変な格好に至るまでが詳細に描かれる。グラフィックの都合上端折られただけで、原作でも厳密にやればこんな感じだったのかもしれない。
 ちなみに社長マントに書かれている「社」の字は言語の話とつながっていて、英語圏の人が何でもない漢字を格好いいと感じて扱うのと同じノリ。ルカ達が刺繍した。

未成年という概念
 ミステリオにはそんなもの無いのではないか、とまことしやかに囁かれてきた話だが、やはり存在しないことが断言された。つまり…。

社員が女の子だけの理由
 従来は「そういうタイトルとコンセプトだから」と言えばそれまでの話だったが、小説では「そもそも大半の応募者が女性」であることと「男の応募者は明らかに使いものにならない人材ばかり」という、作中目線での理由が明言されている。男より女が戦うのが常識、みたいな特殊な価値観があるわけでは決してない*2ようだが、とにかく実力的な傾向自体は露骨にあるらしい。
 おそらく、原作でも同様だと思う。円卓騎士や部隊長といった要職がほぼ女性で占められている一方で、男は下っ端や雑魚ばかりだし、やはり女性のほうが戦闘面で大成しやすい世界なのだろう。

解けていない謎
 今回は1章とオリジナルストーリーのみの内容であるため、転移に関する手がかり全くない状態で、終わり際にもその事実が強調されている。今回の社長達は他国に進出していないため、世界情勢なんかも全く分かっていない。

 あとがきでも場合によっては続編が書けるような言い回しがされており、要するに売れ行き次第で次があるという感じか。個人的にはどれくらい売れてるのか全然検討が付かないから、希望があるのかはなんとも言えない。ゲームの評判はDMM一般界隈で大体中堅あたりで、小説は複数買いする人がいれば興味ゼロの人もいるからなあ。あるといいんだけど。

総評

 付録は期待通り、話はまずまず、原作キャラの登場数は微妙、世界観の掘り下げは十二分といったところ。キャラの少なさは課題と思えたが、その分ちゃんとした構成で悪くなかった。ゲームやってる間に続刊があったら迷わず買う。
 シルヴィナが欲しい、登場社員に好きなキャラがいる、本作の世界観をゲーム版より詳細に見てみたい、といった事柄が当てはまるなら買って損なし。

2015年08月21日追記
 Amazonに商品登録される、という形で続刊の決定が発覚した。Amazon以外での情報発信は確認されていない。
 2巻では「シャルーナ」の加入コードが貰えるとのことで、オリジナルキャラ配布路線を続ける様子。
 まだまだゲームはやっているので勿論買う。

  1. クレリックのメイスのようなもので、鈍器としての側面も大きい造りになっている。 []
  2. 社長が女好きと身内にからかわれたり、少女だらけの光景に依頼者が不安がる描写や、ならず者がモニクを女子供として無条件で甘く見る描写もある。 []