特典CD
1巻は765オールスターズ曲のカバーがメイン。
可奈志保デュエットの「L・O・B・M」カバー、可奈の「ゲンキトリッパー」カバー、志保の「DREAM」カバーを全てフルで収録、加えて18分のボイスドラマ。
ボイスドラマは商品情報にタイトルがないが、本編では「志保ちゃんニコニコ大作戦」とされている。可奈志保以外にも星梨花と海美が出て来る。本作1巻の中盤あたりっぽいおまけエピソード。
かなりのボリュームだし、何よりゲンキトリッパーとDREAMはキャラに似合いすぎ。個人的にはこの2曲が手に入っただけで1500円分くらい元取れる。
特記事項
作風
画風が柔らかいのでアンソロシリーズっぽいイメージを受けるが、展開のテイストはゲッサンと同じで、新人アイドル目線の成長話。基本的に日常話はサブの範囲で、新人アイドルの努力の様が結構シビア目に描かれる。
未来たち信号機視点の話はゲッサンでやったため、メインを他のアイドルに移して差別化、というのが大まかな印象。
世界観はミリシタ準拠か
- 劇場のデザインとロケーションが同じ
- 限定版表紙の衣装がミリシタデフォルト衣装
- 歌織、紬、美咲が(後から)出て来る
意外に検討要素が無いけど、まあ歌織、紬が出て来る時点で。
逆にミリシタと異なる箇所は以下だが、まあ理由も思いつく。
- 歌織、紬、美咲が1巻時点ではいない。
歌織、紬は確か連載当初は未発表だったからしょうがない。美咲も2人の投入タイミングに合わせるという感じだろうか。 - 765ASが事務所を拠点にしている。
問題解決能力が高すぎて、劇場に常駐していたらミリオンスターズの出番を食いまくるので置けない。
ゲーム版は長編シリアス主体の作りじゃないから普通に居られる。
まあうだうだ考えなくても、これに限らず、グッズやコラボといった現行企画の全てが、既にミリシタ準拠に移行済みのはず。ミリシタ発表以前に動いていた企画はあらかた閉じており、グリマスも終了が確定している以上、必然的にベースはミリシタになる。
「『シアターデイズ』のコミカライズ」であることは本作のタイトルでも概要でも謳われていないが、この辺はもう暗黙の了解で良いのだろう。ミリオンライブって言ったら765プロに39人の新人を迎え入れた世界の話。
プロデューサー
これはまた随分とひどい顔をしている。アゴ髭生やしていて、頬が若干コケていて、髪がボサボサで目つきにやる気がない。
ただ、言動は結構厳しめで、かつ己の行動に対して自信が感じられる。まあミリオンPは前提としてAS全員トップアイドルにしてる人間になるので、見た目通りのマヌケなわけは絶対にないのだが。
しかしゲッサンPはそこそこアイドルにちやほやされていたけど、彼はどうなんだろう?人相は置いとくにしても、こいつ見るからに意地悪だからなあ…。
今のところは、雪歩に壁ドンして涙目にさせてるシーンしか確認できないからマイナスだ。ついでに言えば、食生活に美奈子が介入している気配が無いのもマイナスかもしれない。Pはどんな人物、またどんな役回りであれ、原則的にはプレイヤーの分身に相当する人物だと思うから頑張って…。
総評
CDは良かった。ソロカバー2曲が個人的に当たりだったし、ボイスドラマはまあ他愛ない話だったけど悪くはない。
絵は本編を見てみると意外にいい。いささか気の抜けすぎた画風なのはやはり否めず、デフォルメによる意図的な崩しもやや目につくものの、衣装などは細かく描き込んでくれているし、キャラデザインの特徴もしっかり捉えられている。意欲が感じられるのはいいこと。
話は現段階だと、過去に色々見ている人にはあまり真新しさがない。じゃあ初見なら楽しめるか?と言われたら、これよりゲッサン版をおすすめしちゃう。
だって可奈と志保が1巻でやってることは、ゲッサン版の序盤で未来と静香がやっていたこととかなり同じで、はっきり言って焼き直しレベル。まあ、アイマスでシリアスをやると基本トップアイドルへの努力物語しかないから、大筋に使う展開が似通うのはしょうがないのだが…なんとも立場がない状態。
だが、導入部分が終われば次第に独自色が色濃くなっていき、この漫画じゃないとできないことや、この漫画が初めて成し遂げることが多数あるはず。貴重なミリマス漫画なんだから、絶対にある。
と言うか2巻以降掲載分の情報から、この辺の動きは既に確定している。志保の家庭環境の掘り下げや、各アイドルの兄弟姉妹など、設定として軽く示されているにとどまっていた要素が露出していくようなので、そういう死角になっている部分の補完を今は大いに期待している。あともちろんCDも。