アニメ感想:ハナヤマタ 第12話(最終話)「ハナヤマタ」

 ヤヤと金髪ちゃん以外のバンド組2人は、金髪ちゃんの言及からどちらかに彼氏ができているのだが、祭りに来た時の私服を見た感じ茶髪ちゃんの方かな…。黒髪ロングちゃんの方、こう言っちゃうとアレだが色気のいの字も無い服だし…。
 踊りの方はハナ関連が原作よりゴタゴタしてたが、まあいいアニメ化として終わったと思う。

 本作の全体的な短所は、展開がシリアスばかりなこと。シリアスがダメなんじゃなくて、それ以外の発想がないのがダメ。出来も一概に良いとは言えず、話し合っていれば何とかなったようなものが多い。主要人物がまだ幼いのを加味してもちょっとフォローしきれない。
 このスタンスは原作からしてそうな上、前作である『空色スクエア』でも同様だったらしいので、単純に作者の癖なのだろう。一応あんまり引きずるのは不味いという考えはあるようで、どれもすぐにケリが付くのだが、間髪がなければ同じことだ。
 例えばヤヤちゃんのバンドが無くなる流れや、サリー先生が正規顧問になる件は、無理にいざこざを持ってこなくても同じ結果の話は作れたと思う。これらに限らずもう少しキャッチーにする余地があっただろうから残念なことだ。せめて原作の今後はこういう節が直っていくといいなあ。

ハナヤマタ よさこいLIVE! | バンダイナムコゲームス公式サイト

 余談としてゲーム版について触れておくが、内容は恐らく原作に対して完全にパラレル設定。原作は1年生の新キャラであるラン(と恐らくもう1人)が入部した状態で文化祭をやるみたいなので、同じく文化祭が主軸になっているゲーム版の内容とは繋がりそうにない。要は外伝的なものではなく、キャラ同士の絡みといったファンサービスを期待する人向け。特典も同様なのかは不明だが、まあゲーム自体が目当ての場合はこの辺を考慮したほうがいいかと思う。
 一応付け加えておくけど、こういう造りは本作に限らずゲーム化系作品だと普通のこと。下手に繋げてしくじった時に泣くのは原作なので。また完全新規シナリオでマルチエンディングまである本作はこの系統じゃ最高に太っ腹と言っていい。他所だと追体験という名の既存シナリオ流用も珍しくない。加えて、本作はアニメ版の続編的な位置づけを感じさせる。大抵の芳文社アニメはOVAが出るか出ないかを最後に音沙汰が無くなるので、まとまった形で続編的エピソードが楽しめるのは豪華といえば豪華な仕打ち。無論出来がいいのかどうかはどれも全く別の話だが。