ゲーム感想:Minecraft 1.8 スキンの新仕様について

 Minecraftのスキンは1.8から上位版に移行する (2014年04月11日追記:バージョン1.7.6にて前倒しで正式実装された模様。)という。たまにスキン打ってる身としては知っておくべきだと思ったので、少しだけ調べてみた。

どう変わるのか

  1. 画像サイズが64×32から64×64に。下に32伸びた。
  2. 右腕と左腕、右足と左足をそれぞれ別パーツとして作れるようになった。
  3. 腕、胴体、脚にも上位レイヤー(頭における帽子の部分)が追加された。これも腕と脚は左右別で作れる。
  4. 動作面においては新旧で互換性がある。旧スキンでも1.8以降を変わりない見た目で遊べるし、新スキンでも1.7.5以前で遊べる (ただし、新スキンで1.7.5以前を遊ぶパターンの場合、追加パーツの部分は無いものとして扱われる(表示されない)ので注意。)。
  5. 追加パーツの部分は設定から非表示にもできる(検証用?)。
  6. 腕が細めな「アレックスタイプ」を使用できるようになった。
  7. これまでのスキン専用の支援ツールはおおよそ使えなくなり、ツール側の対応待ちや乗り換えが必要となってくる。

 大まかには以上。手足を左右別に作れるっていうのが一番でかいかな?腕章を付けるとか、鬼の手だとか、この新仕様じゃないと妥協を強いられた要素は相当多いと思う。
 また、新旧でちゃんとした互換性があるのも賢明。「折角だから追加パーツで見栄えを良くしたい!」という動機で既存スキンを新仕様にすることはあっても、「旧スキンは使えなくなるから全部新仕様に修正だ畜生!」ってことは無いわけだ。これは安心かな。

新スキンのパーツ配置

newskin

 拡大・色分けするとこんな感じらしい。上半分(既存領域)は1ドットの変更もなく旧スキンそのまま。精々手足が右のものという扱いになるだけ。新パーツは全て追加領域である下半分に収録される。

 ぶっちゃけ配置がゴチャゴチャで判りにくい。だがこれは互換性と天秤にかけた結果と考えればかなり最善を尽くした形態なのだと思う。
 取り敢えず、旧スキン部分の手足は右優先という点は覚えておくとよさそう。追加領域がない旧スキンは、既存領域の手足データから従来通り左右対称の手足が生成される。

アレックスタイプ

 2014年09月17日追記
Hikaku
 公式配布のサンプルスキンと、タミちゃんのスキンで2タイプをアニメーション比較。ちなみにタミちゃんは袖レイヤーなし。

 腕パーツを従来より細く作ることが可能になった。腕の正面側と背面側に相当する箇所の幅を1ドットずつ削って詰めることで、控えめな肩幅と細腕を備えたキャラを作ることが出来る。
 従来型に慣れきっていると違和感を禁じ得ないが、慣れてしまえば華奢な女の子を意識したスキンにはこっちの方が似合いそう。
 無論従来のがっしりした腕でも作成可能で、そっちはスティーブタイプと定義されている。

Radiobutton

 適用については、前述の仕様でスキンを作って、公式にアップロードする際にラジオボタンでアレックスタイプを選択しておくと適用できる。
 一応スティーブタイプをアレックスタイプとしてアップロードして使うことも可能だが、スティーブタイプをアレックスタイプとして見た場合、手先の領域に肩の領域が入り込むため、手に肩の色がついて僅かながら見栄えが悪くなる。また腕の部分も色使いが複雑になっている場合は、そっちでも追加で支障が出るかも。なので面倒臭がらずちゃんと作りなおすのが賢明。ここで配ってるスキンも対応したいし、いずれ何とかするか…?

 尚、アレックスタイプにして未対応バージョンを遊ぶことも可能だが、こっちは無理やりスティーブタイプとして解釈した描画がされるため、やはりその分で不整合を起こして見栄えが悪くなる。こっちは手先と肩の領域が混ざる他、腕の部分が一部黒塗りになってしまったりする。メインで遊ぶバージョンが古い場合はまだ採用しない方が良い。

 ちなみに「スティーブ」と「アレックス」はMinecraftのデフォルトキャラクターのこと。スティーブはおっさんっぽい姿の初期スキンで、アレックスはこの細腕スキンのデフォルトとして新しくリリースされた女性型の新キャラ。
 更にどうでもいい話だが、このゲームに性別の概念はない (ゲーム中でも、繁殖系の要素や牛の身体構造から分かる。)ため、スティーブのデザインを中性的に作らなかったのはちょっと失敗だったみたいな話がかつてあったような気がする。村人のほうがよっぽど致命的だと思うのだが。

少し試してみる

skirt

 半袖セーラー服のユタカちゃんに、上着・袖レイヤーに制服部分(肌の部分は除外)をコピペで重ね着させてみた。
 スカートと袖口に隙間が生まれ、より半袖セーラーらしい絵面になったことが確認できる。

 が、袖はこう内側を覗くと腕レイヤー部分に描いていた古い袖が見えて気になってしまう。古い袖は肌色で塗りつぶすかとも考えたが、それだと1.7以前との互換性を失ってしまう。個人で使うならそれでもいいんだが、配布スキンとしては心苦しいところがある。マルチ環境なんて未だに1.6系が主流だし、少なくとも切り捨ては当分無理だろう。
 袖レイヤーの袖が腕レイヤーの袖よりもう1ドット程度長くなるようにするとか、そういう単純な策が妥当かな。

 また、もっと単純な難点もある。上位レイヤーは結構着膨れするのだ。うっかりすると思ったよりゴツくなってしまう。最初はものの試しで袖レイヤーだけを弄ってたんだけど、気がついたらアメフトでもおっ始めそうな肩になってた。

shoulder

 それと上図のように、袖は棒立ちでも見栄えに干渉が起こる。セーラーの襟に袖レイヤーの肩がめり込み、襟が見た目欠けているのが確認できると思う。でもこれは気にしないほうがいいかな?気になるかといえば気になるんだけど、ポリゴンゲーじゃ別に特殊なことでも無いからな。

2014年04月11日追記
kibukure

 着膨れ云々はいつのまにか調整が入っていたようで、現在では実装当時ほどの着膨れは起きないようになっていた。
 上の図は実装当時のスナップショット(左)と、本日時点の最新スナップショット(右)で同スキンかつほぼ同アングルでの比較したもの。設定は弄っていない。
 ゴツさが緩和され、半袖を腕レイヤーと袖レイヤーの両方に重ね書きしたら下の袖が見えちゃって気になるという現象もほぼ起きなくなっていた。
 袖が胴体に被るのは流石に改善しきれていなかったが、それでも使い勝手は相当良くなったんじゃないかと思う。

感想

 取り敢えず現状としては、各種支援ツールが機能してないのが致命的。幸い作成自体は元々汎用のペイントツールでやっているので普段通り出来たが、確認用のビューアは他ならぬMinecraft本体に限られる。この場合「スキンサーバーへのアップロード」と「Minecraftの立ち上げ」が確認に必要な手順として加わるため、壊滅的に面倒くさい。まだスナップショット段階だから無理もないのだが、一刻も早い対応が欲しいところだ。手の早いところならもうあるのかも知れないけど。

 変更点そのものは非常にいい。左右非対称化なんて文句なしの改良だし、上位レイヤーももっと試行錯誤を重ねれば色々な使いようが見出だせると思う。互換性が確保されているお陰で、無理に対応させなくても問題ないという点も良い。