漫画感想:まちカドまぞく 第1巻

メロンブックス特典

まちカドまぞく1巻 メロンブックス特典

 優子とリリスのイラストカード。メロンブックスだからメロンパン。
 地味にイラストカードはあまり貰う機会がない気がする。便宜上いつもメロンブックス買いで、ちょっと前までのきらら系メロン特典はクリアファイルがメインだったから。

特記事項

作品性
 かなりストーリー重視の作品。ギャグもちゃんとやっているため、一見すると普通の4コマまんがなのだが、全体の話が着実に進展していく。普通にストーリー漫画と捉えていい。
 あと設定周りの掘り下げにもかなり意欲的。それもその場限りのネタに留まらず、後々でもしっかり出てきたりしている。真面目に覚えていこうとすれば思わぬ読み応えがある。

桜ヶ丘
 舞台となっている地名。何故かきらら系列は「○ヶ丘」系の地名を頻繁に見る。

吉田優子
 主人公。15歳。巨乳。唐突に魔族の血が先祖返りし、光の一族の魔法少女から生き血を奪い、全盛期の力を取り戻す使命を授かる。しかしアホで脆弱でその他諸々も一通りダメダメなので、全く歯がたたない。…吉田ユー子…。

 先祖が古の戦いにてボロ負けした結果、彼女の家系は力の封印や呪いといった制約を今尚多々施されており、特に「生活費が月4万しか使えない」という呪いが現代社会だと一番効いていた。
 そこまで四方八方がダメダメながらも、1巻時点で地味に色々な成果をテンポよく上げている。この辺は後述。

 魔族として活動する際の通り名は「シャドウミストレス優子」…コンバット越前みたいなノリ?これが発展して、作中ではほぼずっとシャミ子と呼ばれる。バカにされてる。

千代田桃
 魔法少女。15歳。かつては世界も救った大御所魔法少女。モノクロページだと普通のビジュアルだが、カラーページだと超ピンク。

 変身前ですら超人クラスの身体能力を有しており、変身すれば更に戦闘力が跳ね上がる。そのため、不要と判断した事柄なら変身すらせずに処理してしまう。優子の相手取るならもちろん…。あとこの関係上、ほぼ物理キャラ。

 彼女は魔法少女の中だと穏健派で、邪悪さに欠ける優子のことは害したくないと思っている。しかし他の魔法少女の大半は、優子のような魔族でも血祭りが常識らしく、そのような魔法少女を相手取る時が来ても自衛できるよう、事あるごとに優子を鍛える。

リリス
 優子のご先祖様。邪神像に宿っており、要所要所で優子の夢に干渉してくる。というのも夢に干渉するのが一族最大の特技で、本作は夢の世界も舞台として結構なウェイトが置かれている。

 彼女の像に魔法少女の生き血を捧げることで、一族にかけられた封印や呪いが解けていく。また、普通の物を捧げても夢世界に反映され、彼女が楽しむことが出来るため、普段は食べ物とかDVDとかが捧げられている。

 条件を満たした状態で、邪神像底面(恥部)のスイッチをONにすると、優子の体を憑代にして活動することが出来る。邪神像から一定以上離れることができていなかったので、微妙に遠隔操作チックな仕様?しっかり痛がったりはしてたが。
 しかし特にパワーアップとかはせず、それで優子のスペックがリリスはおろか一般人と比べてもアレなので、彼女の体を傷めるだけでいいところはなかった。その無様な結果を不憫に思った桃により、エポキシ接着剤でボタンを封印される。一応高熱にすれば溶かせるらしいので、邪神像がそれに耐えられるなら復活は可能か。感覚あるっぽいから絵面は拷問になるけど。

 また、1巻ラストで生き血を得たことにより、像を介して喋れるようになる。これにより、優子との交信が自由になった他、他の人物とも対話が可能になった。

良子
 優子の妹。姉思いのまさに良い子。写真に興味があるようで、実際才能がある。それを見出した桃は、早期にPC技術を身につけられるよう、ノートPCを良子に貸す。桃も良い子。
 1巻冒頭のカラーページにて新聞づくりを行っているが、その際にかなり凝った画像処理を披露している。将来有望。

杏里
 優子の友人。テニス部。
 初期はごく普通の人物だったが、優子をからかうスタンスがエスカレートして、どんどんゲスゲスしくなっているような…。それでも一応友好的な人物。

小倉さん
 杏里の友人。つまり優子にとっては友達の友達。しかし優子に対してやけに強い執着を見せる。

 彼女が作ってきた「魔力が上がりそうな食材で作った漢方的物質」を食べさせられた後、優子の魔力は実際絶好調になり、フォームチェンジを習得している。
 一見するときらら系にありがちなストーカー気質変態キャラのようだが、この漢方が偶然じゃないとすれば何か根幹に関わる人物の可能性も…?あるいは両方か。

メタ子
 桃の家で飼われている猫…と見せかけて、実は光の一族の使徒。神託とかくれる。
 しかし桃が魔法少女を長らく休業状態にしてしまっていたことと、メタ子自身の高齢化が重なり、今やほとんど普通の猫。「時は来た」くらいしか言わない。寧ろ「時は来た」と鳴く。
 尊大な感じのワードってなんか意味もなくギャグ感覚で言いたくなるから、作者がそういう欲求を発散するために出したキャラかもしれない。…ぜんぜん違う?

優子とリリスに出来ること
 まともに成立することや、産廃レベルながらも常人を超えた部類の所業について。

  1. 料理を作る
  2. 魔法弾を出す(戻ってきて自分にダメージ)
  3. リリスが優子の体を使って暴れる(無意味+封印された)
  4. フォームチェンジしてパワーアップする(服装が恥ずかしい)
  5. 夢に干渉する

 徐々に徐々に他愛無い存在から脱している…気がした。

生き血を取って起きたこと

  1. リリスが邪神像越しに喋れるようになった
  2. 月4万生活の呪いが解けた(仮)

 会話内容から察するに、解呪で相当な魔力リソースを使ったらしく、桃から甚大な魔力を奪ったことに対してこれだけの結果、ということらしい。
 逆に言えば、この先はもっと爆発的に強くなれる可能性も…?

 ただ、月4万生活が完全に解けたかどうかは、1巻時点だと確定していない…。緩和されただけかもしれないし、最悪だと一時的なものという線が。

モ゜ッ!!
 優子が初めて魔法弾を出した時の音。魔力よりこの音が出たことの方が凄い気がする。

ボンバーおにぎり大作戦
 でかいおにぎりで腹をパンパンにしてから戦う作戦。本当に普通の戦いだったら「死ぬわアイツ」とか言われる行為。腹に打撃で悲劇一直線。
 つまりこれを有効な作戦と考える時点で、もう彼女の「戦い」はどこまでもズレていたということ。

生き血を取る行為について
 魔法少女の生き血をリリスに捧げることは、その魔法少女の魔力をリリスが奪うということ。僅かな量でも大量の魔力を奪ってしまう。そして奪われた魔法少女は当面の間弱体化してしまう。
 優子に友好的ながらも、血の譲渡などを提案することがなかったのは、街の守護者である彼女が弱体化し、それを察知した外部勢力が街に介入してくる可能性があったため。

 要するに、血を奪えば多少は力が戻るが、その後すぐに優子が敵に囲まれるリスクがある、ということ。桃が有効的だったお陰で救いがあるけど、そうじゃなかったらどこまでも勝ち目ゼロで救いのない設定だ…。

総評
 今回買った漫画の中で、唯一自分の裁量ではなく周囲の評判を決め手に買った作品だが、超面白い。なぜならこれは4コマとしてちゃんとしていながらも完全にストーリー漫画で、設定が山盛りかつ扱いも丁寧で、テンポもいいから。
 唯一ないのは色気だけ。画力自体は極めて高い部類だが、エロ成分は台詞とかも含めてほぼない。フォームチェンジとか、リリス関連の格好だけか。話とギャグの二点がある以上、そこまで求める必要は全くないだろう。

 先が楽しみな状態で終わっているし、購読しない理由がない。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で