アニメ感想:プラスティック・メモリーズ 第5話「守りたかった約束」


 全体的に色々無茶そうな回だった。

 まず闇回収屋…何だったんだあのおっさん。非常に狙い目なターゲットをきっちり絞って犯行に及び、アジトまで構えていた割には、寿命ギフティアの恐ろしさを全然分かってなかったバカみたいな顛末になっていて不自然。元々は別系統の犯罪者で、たまたま新規事業感覚で流行りの闇回収に参入してみたのだろうか。しかし闇回収の事例は複数あったわけで、彼らが攫ったギフティアをどうしているのかはちゃんと後で説明して欲しいところ。

 ソウタの登場も謎。ツカサたちが血眼になってようやく特定したアジトを探し当てて、更に封鎖を抜けてきたんだけど、それって普通無理だ。こじつけるなら家族の勘みたいなものになりそうだけど、別にそこまでして現場に登場させなくてもよかった気が。

 ミチルの過去も、悪いのは(当人も言ってるけど)最後まで拒否したミチルと、寿命ギリギリになってようやく回収交渉に取り組む回収屋だと思う。ミチル父やマーシャの動きを見た限り、現状の回収着手時期の遅さは完全な怠慢。唯一最善を尽くしたのに悪者にされてるRセキュリティの連中が哀れ。

 というかそもそも、ギフティアの身体能力があまりにオーバースペック。マーシャが見せた動きは完全に兵器の域のもの。警備や重労働なんかに従事してるギフティアとかだったらまだ分かるけど、精々一般の家政婦あたりに相当するマーシャがあれってバカげてる。あんな仕様で民間に提供するなんて、事故を意図的に起こしたい思想が関係各所のどこかにあるんじゃないだろうか。…アニメスタッフとかじゃなくて、作中の存在だといいが。

 そしてラストではアイラが意味ありげに欠席しているような様子だけど、やっぱりあのウィルス弾にわざわざ当たってしまったのだろうか?…こればっかりはまあ、彼女ならしょうがないと思えるな。今回挙げた事例の中では唯一ちゃんとした説得力があった。